SSブログ

VWの妊婦さんを使ったCMがどうにも

フォルクスワーゲンの自動車商品、ポロの日本市場向けTVCMの話です。

お腹も大きくなってきた妊婦さんが、ご主人と思しき連れの男性と一緒に街中でタクシーを探す光景。男性がタクシーを見つけて乗ろうと言うが、妊婦さんはタクシーを見て不安がる。そこへVWポロが通りかかって、妊婦さんは

 「アレがいい。」

タクシーはイヤで、ポロがいい、というCMストーリー。

何とも、視聴者に対する印象操作がかなりショボいCMだが。印象すりこみがショボいCMというだけならば他にいくらでもあることで、特に珍しくはない。

このCMについて特筆すべき点は、タクシーとポロの比較、という印象操作のたいへんな悪質さ。CMの最後では、妊婦さんと連れの男性がポロの後席に座って安心した様子(ふう)が映されるがしかし!? 実際のポロの後席は恐ろしく狭い。

あるいはこれが、日本女性の20代の平均身長(158.2cm)程度ならば妊婦さんでも座って余裕もあるかもしれないが、TVCMで印象付けられるような欧米(?) の人にとってはどうか!??

図録 平均身長の国際比較

http://www.suku-noppo.jp/data/world_average_height_girl.html

日本はもとより他国にあっても、どちらかといえばだいぶ小柄な女性でないと、VWポロの後席はかなり厳しい。ましてCMに映されるのは妊婦さんだ。多少狭くても、きちんとした姿勢が体が収まればいいというものでは到底ない。

VWポロというクルマ単体でも見ても大いに疑問を抱くCMだが、このCMの場合は「タクシーと比べてポロのほうがいい。」というすり込みであるのでさらに悪質だ。日本にあってタクシーに使われるような車両、クラウンコンフォートでもフーガでもそれこそプリウスタクシーでも他でも、ポロより狭いタクシーなど皆無だ。

 タクシーのような室内空間優先の車とはまったく反対の、見た目の虚勢優先で後席を狭くしたVWのポロ、しかもわざわざ急を要する妊婦という設定を使ったTVCMは、悪質を通り越してたいへんに醜悪な悪意があると見做さざるを得ない。ディーゼルエンジンで全社的な燃費詐欺をやらかしたフォルクスワーゲンだけのことはある。実性能を偽装するのだから、TVを通じたバレバレの詐欺など、何の異論もなく会議を通過するのだろう。

 

あるいは事実無根の印象操作を狙うなら、某社のように宇宙からクルマが飛来するCMのほうが相対的にはマシだ。あれはあれで糞ショボイはクソショボいが。

 

 


コメント(0)  トラックバック(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0